【刈谷万燈祭】発祥のルーツを知り、受け継がれる想いにふれる。

平成最後の「刈谷万燈祭」が7月29日に開催されました。前日の新楽は中止、本楽も台風の影響を受けたが、秋葉社・松秀寺境内の万燈奉納の間の静寂。表彰式を終えた途端に再び雨が降りだした。今回は、刈谷万燈祭の原点から現在にいたる変化をご紹介したいと思います。

伊達政宗の影響をうけていた!?

写真=刈谷万燈保存会より(昭和30年頃の肴町)

仙台藩主・伊達政宗の影響が起源とされる仙台七夕まつり。青森ねぶた祭り・秋田竿燈祭り・仙台七夕まつりは、東北三大祭りとなっています。じつは、刈谷藩主の土井家と仙台藩主の伊達家のつながりは強く、伊達家から養子も迎えているのです。夜空に明かりを灯す様式、東北三大祭りの影響があるのではないかという一説です。

原点の雨乞いに新たな要素をプラスして波及

刈谷万燈祭は火難防除・町内安全を祈願する祭りです。1700年代、刈谷市周辺は水に恵まれない土地で、刈谷の松秀寺境内にある秋葉社で雨乞いの祭りが行われていました。1778年、祭礼で笛・太鼓による囃子が初めて取り入れられ、寺横町組によって製作された万燈が登場。その後、1780年には2つの町内から万燈が出されました。人々の注目が集まったため、1781年から万燈や傘鉾が神社の外に出て町内に繰り出すことになったのです。1788年には1町をのぞいた全ての町から万燈が出されるようになりました。1842年から角行灯・囃子台を引き出すようになったそうです。

平面的な万燈から半立体の美しい万燈に進化させた人物とは?

写真=刈谷万燈保存会 旧肴町(現銀座2組)製作風景

繊細な細工と優雅な彩色を施した、半立体の武者万燈は粋人、竹中理吉によって明治時代に完成されたといわれます。かご細工、提灯、傘、のぼりなどへの文字入れを職業とし、明治維新の際には刈谷藩の命で極めて緻密な地図を作成し、人々を驚かせたそうです。一方、華道にも優れ、池坊の門下で頭角を現して大日本生花総会頭まで務めた人物であったが、それら彼の持つ技能や美的感覚を凝集し、箱万燈から現代へと続く半立体の美しい万燈に発展させた。こうして継承を続けた万燈は、青森県のねぶたに似ているとされるが、細工・彩色はより繊細であるという専門家の意見があります。

参加するまちの変化

太平洋戦争中は祭礼が途絶える→昭和21年に再開→商店街の発展もあって昭和30年代には夜通し大万燈が練り回るほどの隆盛を迎える→昭和40年代に社会情勢の変化で祭礼の勢いが衰えたが、昭和50年に刈谷万燈保存会が結成され、刈谷市を挙げた盛大な祭りとなった。もともとは、秋葉社周辺の町内が取り仕切って実施されていました。近年、伝統文化の継承が難しい時代となり、町内が個々に行ってきました万燈の製作、お囃子の継承、祭の進行などに 全体を統括し、次世代へ伝統文化を引き継ぐ目的をもって刈谷万燈保存会は、組織されました。(万燈保存会 加藤 繁則会長 28年度 あいさつより抜粋)

女人禁制から変化

かつては女性が万燈に触れることさえ禁じられていたが、現在では女性が大万燈を担ぐこともあります。

開催日の変化

昭和41年は旧暦6月23日・24日に行なわれていた→8月1日、8月の第一日曜日とその前日に変わる→現在の7月の最終土曜日とその次の日曜日に行なわれるようになりました。

参加する人々の変化

昭和初期には13町が参加(本町・中町・末町・肴町・新町・市原町・寺横町・正木町・緒川町・中根町・葭町・緑町)しており、東陽町・松葉町・栄町を加えた16町が参加したこともあったが、市制施行による区割の変化や町名変更などにより、1973年(昭和48年)から現在の7町(銀座・司町・寺横町・広小路・広小路5組・新栄町・東陽町)体制となった。近年では新楽のみではあるが、氏子7町の他に地元のトヨタグループ企業と氏子以外の地区がパートナーとなって参加するようになりました。

編集者の感想

写真=刈谷万燈保存会 旧肴町の昭和45年頃

雨乞いがルーツの一つであることを知った、刈谷万燈祭。その時々の人々が、より良くするための新たなエッセンスを加え、それに呼応する町々の想いと理解が刈谷万燈祭の洗練に至ったと感じます。かたや変化の時々に「そんなことはやってはいけない」という声もたくさんあったのだとも。後継者不足、伝統継承の難しさ、全国各地で開催される祭りに共通すること。そこで、あらためて原点や成り立ち、あるべき姿を知ることも大切なのではと考え今投稿に至りました。過去の偉人、まちの方々から継承されてきた文化は複雑で、実はシンプルなのかもしれません。祭りの歴史を知ることで、実際に目にしたときの感動はより深くなると思います。CHIRYU 輝 PROJECTはわずか数年ですが、ルーツは住んでいるまち(知立市)が魅力発信と自らの行動によって活性化すること。市域はあまり関係なく、良いと思うことをして率先して行う重要さに気づくことができました。毎年5月2、3日に開催される、知立市の代表的な祭り知立まつり。その他、多くの魅力も是非見てみてください。

写真/編集:山中 邦康

▼CHIRYU輝PROJECTのインスタはこちら! 掲載しきれなかった写真も投稿してあるので、ぜひご覧いただき、いいね!&フォローしてくださいね。

【天下の奇祭】刈谷市万燈祭2018

CHIRYU 輝 PROJECTさん(@chiryu_kagayaki)がシェアした投稿 –

ちりゅっぴ登場編は次回につづく

スポンサードリンク

2 Trackbacks / Pingbacks

  1. 刈谷万燈祭 | 知立市 -CHIRYU 輝 PROJECT-
  2. 刈谷万燈祭に「ちりゅっぴ」も登場!? | 知立市 -CHIRYU 輝 PROJECT-

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


*